重症心身障害児 ポジショニング ギャッジアップした時
寝たきりで自分で姿勢を変えられない子どもにクッションなどを利用して姿勢を助けることをポジショニングといいます。ポジショニングの効果は①子どもが楽になる②変形拘縮を防げるなどがあります。
ポジショニングのやり方は本人の身体の状態や使える物などにより様々ですが、床と身体の隙間をうめたり、身体のねじれや非対称を軽減したり、関節の中間位を保ったりする目的で、クッションやタオルロールなどを使って行う場合が多いと思います。
今日はギャッジアップした(上体を高くした)背臥位について考えてみます。
ギャッジアップした背臥位をとる目的は、背臥位に比べて呼吸・循環・胃食道逆流防止に良い影響があるためで、多くの子どもがやっています。
しかし、ギャッジアップするとすべり台のように身体に足の方に滑ってくる力が働きます。お尻(坐骨)の下に体重を受け止めるような物があると滑り止めになります。滑りが止まると反力が生まれ体幹の骨や筋肉への抗重力の刺激にもなります。
体重を受け止めるためにはクッションがあまり柔らか過ぎては効果がありません。タオルをしっかりと丸めて少し固めのロールを作り坐骨と膝下クッションの間の空間に挟みます。又、タオルロールと膝下クッションごと下に滑らないようにしなければいけないので、クッションの下に滑り止めシートを敷くと良いでしょう。
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