脳性麻痺の理学療法評価 麻痺の分布と粗大運動能力分類システム(GMFCS)
脳性麻痺の評価で麻痺の分布と粗大運動能力分類システムの結果にはある程度関係があります。
片麻痺のある子どもの将来的な移動能力は粗大運動能力分類システム(以下GMFCS)のⅠ~Ⅱの子どもが大部分ですので歩行による移動が獲得できる可能性が高いです。
両麻痺のある子どもはGMFCSでレベルⅠ~Ⅲに入る可能性があります。自走車いすでの移動になる場合もあります。
四肢麻痺のある子どもではGMFCSはレベルⅡ~Ⅴの可能性があり、その中でもⅣ~Ⅴの可能性がが大きくなります。GMFCSのⅣ・Ⅴは電動車いすもしくは介助での車いす移動です。
脳性麻痺の診断名を持っている子どもの症状は多様です。その子どもの個別性を明確にする評価を行い、関わりを考えていく必要があります。又、胎児期もしくは出生後早期の脳障害によるため障害を持ってから人生の年数が長くなり、成人期を見通すことの難しさもあります。
麻痺の分布・GMFCS・麻痺の種類などの情報を組み合わせて解釈することでリハプランにつながる有益な情報を得られます。
参考文献
中徹:脳性麻痺の理学療法.理学療法学40(4):302‐305.2013
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