運動発達 頭ー尾の法則 何故
運動発達で頭ー尾の法則というのは赤ちゃんは首がすわる→座位ができる→立位ができるように、頭の方から運動がしっかりしてくるという法則です。
生まれる直前の中枢神経は上の絵のように大脳を含めて、かなり成人と同様な形ができています。
でも神経の情報処理が中枢神経全体でできているわけではありません。
神経の情報処理が活発になっている部位では下の絵ように神経に髄消化という現象がおきます。髄鞘化がおきると神経の情報伝達の速度が速くなります。髄鞘化は神経が働いてきた目安にもなります。
髄鞘化前
髄鞘化後
生まれる直前の中枢神経の髄鞘化は脊髄や脳幹でかなり進んできていますが、大脳ではまだ始まったばかりです。大脳皮質の中でも1次運動野や1次感覚野が早く始まり、前頭葉はゆっくり始まるというような順序があります。
そして大脳皮質の1次運動野の中でも髄鞘化にも順序があり、頭の方が先で、足の方が後になります。これは1次運動野の支配する身体部位で頭の方が下で、足の方が上にあるからです。神経の成熟は下から上に進み、運動発達は上から下(頭‐尾)に進みます。でも胎児期で考えると運動発達の頭‐尾の法則は成立しません。頭‐尾の法則は大脳皮質1次運動野の髄鞘化の順序を反映している現象なので乳児期の運動発達にはあてはまる法則です。
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