頸部コントロールの発達


頸部のコントロールは新生児では腹臥位で一瞬頭をあげる事ができます。その際は一側のみの背側の筋肉を使っています。

3ヶ月の子は頚部両側の背側の筋肉に加えて、腹側の筋肉も使って持続して正中位で頭をあげる事ができます。

4ヶ月になると胸を支えてあげると頭を垂直に保つことができるようになります。いわゆる首が座ったという状態です。その際には頸部の前後左右の筋肉を同時にまた選択的にも使うことができるようになります。

体幹の筋肉の使い方の発達は月齢が加わると胸郭から骨盤帯に発達が移っていきます。それぞれの部位でも背側にある伸筋群の活動に腹側にある屈筋群が加わることで両側の抗重力伸展活動が獲得されます。その後選択的な側屈が可能になり、最後に回旋運動が可能になるという発達の法則性は類似しています。

このような筋肉の使い方の発達の法則を知ることは何に役立つのでしょうか。
運動の発達に遅れや異常がある子ども達の姿勢運動を評価する際に役に立つと思います。
例えば、不安定な歩行をしている子どもで頭部や体幹の背側の伸筋群のみで姿勢を維持している子どもがよくいます。その子の運動が何か変というだけでなく、何が原因なのかを知ることに役立ちますし、トレーニングの方向性が検討しやすくなります。




コメント

このブログの人気の投稿

運動発達② 乳児の姿勢 生後3カ月 正中位指向

F-word (障害児の生活機能把握の考え方)

つま先歩き(尖足歩行)