筋ジストロフィー症 デュシャンヌ型(歩行可能な時期のPT)
筋ジストロフィー症の中では、デュシャンヌ型は男児出生3000~3500人に一人で比較的発症頻度が高い疾患です。筋繊維の変性、壊死が主病変で進行性です。筋力低下の進行状況によって理学療法の内容は変わってきます。
歩行可能な状況では変形拘縮の進行予防・歩行可能時期の延長・過剰な疲労を残さない運動量の助言・子どもや家族の心理的サポートなどが関わりの中心になります。
歩行可能時期の変形拘縮予防はストレッチで足関節を中心に行います。ホームプログラムが中心になるので、家族が毎日できるストレッチの方法の検討が必要です。市販のストレッチングボードの使用を勧める場合もあります。短下肢装具の使用を検討する場合もあります。
歩けるうちは歩くことが必要ですが、次の日に筋痛や筋疲労が残らない程度の運動量にすることが大切です。運動種目として水泳は推奨されています。しかし、本人や家族の希望を丁寧に聞き取ることも重要です。特別な筋力強化のトレーニングはあまり行いません。
小学校は本人にとって友達との関係を作る重要な場です。この時期は親中心の人間関係から仲間中心に変化していく時期で本人にとっても小学校は心理的に重要な位置を占めます。学校でどのような生活を送っているのかしっかり聞き取りをして、場合によっては学校との連携も考えましょう。
コメント