脳性麻痺 痙直型とアテトーゼ型(ディストニックタイプ)の違い
上の絵は痙直型四肢麻痺を下の絵はアテトーゼ型(ディストニックタイプ)を描いています。
どちらの子どもも「この子は筋緊張が高くて困ります」というように言われることがあります。でも全く同じ現象なのでしょうか。同じ対応でいいのでしょうか。筋緊張の面から言えば、ずっと過緊張傾向が続くのは痙直型です。痙直型でも身体の一部の筋肉に低緊張を持っていますが、その筋肉はいつも低緊張の傾向です。一方同じ筋肉の中に一時的には過緊張でも、急に低緊張を示すのがディストニックタイプです。
主動筋と拮抗筋の収縮の関係でいうと、主動筋と拮抗筋が同時に過緊張を示していて関節運動がでにくいのが痙直型、主動筋のみ過緊張でその時拮抗筋は完全に低緊張になり、関節運動の最終域で運同パターンがきりかえられずに過緊張に固まってしまうのがアテトーゼ型ディストニックタイプです。
痙直型の運動面へのアプローチは関節の運動経験を促して、バランスや移動につなげたり、変形拘縮を予防したりします。一方アテトーゼ型では主動筋・拮抗筋を同時に働かせて姿勢を安定させるような経験を促したり、変形拘縮を予防します。二つのタイプでは経験させたい運動の質に違いがあります。
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