運藤発達 前傾座位 低緊張

両手を床から離して一人でお座りできるようになる前に赤ちゃんは、前方に手をついて体幹を少し前傾した座位を保持できるようになります。体幹を後傾させての座位コントロールが獲得されるのはひとりで座れるようになったあとです。

低緊張でお座りの獲得がゆっくりなお子さんはお座りの際に背中が丸くなってしまうので、背もたれがリクライニングできるベビーラックなどを使用している場合が多くあります。リクライニング座位は特に食事をさせる時などはやりやすいですが、子どもが自分で頭部体幹を空間で保持したりバランスをとる経験ができません。そこでそのような低緊張の子どもには前方カットアウトテーブルをおいて、手で支持して体幹を起こす経験を生活にとりいれるようにします。手で支持することが難しい場合はテーブルの高さを高くして肘で支えられるようにすると座っていられます。  

言いたいことを整理すると

①座位には前傾座位と後傾きの座位があり、姿勢のコントロール練習としては前傾座位の経験が役に立ちます。

②低緊張が強い場合はテーブルの高さが高い方が頭部体幹を伸展させやすくなります。

③低緊張の子どもには前傾座位ばかりをさせろということではありません。状況によってリクライニング座位も使って下さい。状況というのは目や口や手などを細かく使わせるために、頭や体幹を背もたれでしっかり安定させた方がやりやすい活動の時です。


コメント

このブログの人気の投稿

運動発達② 乳児の姿勢 生後3カ月 正中位指向

F-word (障害児の生活機能把握の考え方)

つま先歩き(尖足歩行)